今回は、カーペンターズ(Carpenters)の
- ハーティング・イーチ・アザー(Hurting Each Other)
の歌詞を和訳したいと思います。
タイトルの「hurt」という単語は「傷つける」という意味(「heart(心)」ではない!)になります。
愛し合っているはずなのに
- お互いを傷つけあっている
そんな二人の関係に対して「なぜなの?」という問いを投げかけている曲です。
カーペンターズ(Carpenters)とは?
カーペンターズ(Carpenters)とは、アメリカ出身の兄妹ポップ・デュオである。
兄のリチャード・カーペンターが楽器を担当し、ボーカルを妹のカレン・カーペンターが務めた。
ロック全盛の1970年代に大きな成功を収め、アルバム・シングルの総売上枚数は1億枚を上回るといわれている。
1983年のカレンの死により活動を終えた。
(彼女の死因が拒食症に起因する心停止だったことから、摂食障害の危険性が広く認知されるようになったともいわれえれている)
代表曲として「遥かなる影」「イエスタデイ・ワンス・モア」「青春の輝き」など。
ハーティング・イーチ・アザー(Hurting Each Other)という曲
ハーティング・イーチ・アザー(Hurting Each Other)は、1965年にゲイリー・ゲルド&ピーター・ユーデルによって作詞作曲された。
1971年に発売されたカーペンターズのアルバム『A Song for You』にカバー収録。
その後1972年、シングル曲として発表されて広くヒットした。
ハーティング・イーチ・アザー(Hurting Each Other)の歌詞
No one in the world
Ever had a love as sweet as my love
For nowhere in the world
Could there be a boy as true as you love
All my love
I give gladly to you
All your love
You give gladly to me
Tell me why then
Oh why should it be thatWe go on hurting each other
We go on hurting each other
Making each other cry
Hurting each other
Without ever knowing whyCloser than the leaves
On a weepin' willow, baby, we are
Closer dear are we
Than the simple letters A and B are
All my life
I could love only you
All your life
You could love only me
Tell me why then
Oh why should it be thatWe go on hurting each other
We go on hurting each other
Making each other cry
Hurting each other
Without ever knowing whyCan't we stop hurting each other
Gotta stop hurting each other
Making each other cry
Breaking each other's heart
Tearing each other apartCan't we stop hurting each other
Gotta stop hurting each other
Making each other cry
Breaking each other's heart
Tearing each other apart
ハーティング・イーチ・アザー(Hurting Each Other)の歌詞和訳
世界のどこにもいない
私と同じくらい甘い愛を経験してる人は
だってどこにも
あなたほど誠実な人はいないから
*
すべての愛を
喜んで差し出すわ
あなただって愛のすべてを
喜んで私に与えるわ
なのに どうして
なぜ そうなってしまうのか
*
互いを傷つけて
ずっとずっと傷つけあって
互いに泣かせあい
互いに傷つけあうのに
いつまでも理由がわからなくて
*
しだれ柳の葉よりも
こんなに近くにいるのにね 私たち
アルファベットのAとBよりも
隣に寄り添っているのにね 私たち
*
死ぬまでずっと
あなただけを愛するでしょう
あなたも生涯
わたしだけを愛するでしょう
なのに どうして
なぜ そうなってしまうの
*
互いを傷つけて
ずっとずっと傷つけあって
互いに泣かせあい
互いに傷つけあうのに
いつまでも理由がわからなくて
*
傷つけあうのを止められないの?
互いを傷つけあい
泣かしあい
心をボロボロに壊しながら
お互いを引き裂くのを 終わりにしなくちゃ
和訳のチェックポイント(単語・文法の解説)
以下、和訳のチェックポイントをまとめておく。
まず
No one in the world
世界のどこにもいない
Ever had a love as sweet as my love
私と同じくらい甘い愛を経験してる人は
For nowhere in the world
だってどこにも
Could there be a boy as true as you love
あなたほど誠実な人はいないから
単語は
- as~as…「…と同じくらい~」
- for「というのも~だから」
- there is「~がいる」
- true「誠実」
である。
「Could there be a boy as true as you love」は前文の「nowhere(否定語)」を受けて「Could」が倒置している。
All my love
すべての愛を
I give gladly to you
喜んで差し出すわ
All your love
あなただって愛のすべてを
You give gladly to me
喜んで私に与えるわ
Tell me why then
なのに どうして
Oh why should it be that
なぜ そうなってしまうの
単語は
- gladly「喜んで」
である。
互いに愛し合っているのに「that(以下サビの内容)」のように互いを傷つけあう、という流れに入っていく。
We go on hurting each other
互いを傷つけて
We go on hurting each other
ずっとずっと傷つけあって
Making each other cry
互いに泣かせあい
Hurting each other
互いに傷つけあうのに
Without ever knowing why
いつまでも理由がわからなくて
単語は
- go on「~し続ける」
- hurt「傷つける」
- each other「お互いに」
- make 人 V'「人にV'させる」
- without ~ing「~することなしに」
である。
愛し合っているはずなのに、互いを傷つけあう二人の関係(その理由)を解いているサビになる。
Closer than the leaves
しだれ柳の葉よりも
On a weepin' willow, baby, we are
こんなに近くにいるのにね 私たち
Closer dear are we
アルファベットのAとBよりも
Than the simple letters A and B are
隣に寄り添っているのにね 私たち
単語は
- weeping willow「しだれ柳」
である。
生まれながらに近くに寄り添ってる木々の葉や、隣同士に並ぶアルファベットよりも自分たちは近しい存在だということ(=それなのに傷つけあっているという矛盾)
続く
All my life
死ぬまでずっと
I could love only you
あなただけを愛するでしょう
All your life
あなたも生涯
You could love only me
わたしだけを愛するでしょう
というフレーズから、互いが生涯を誓い合った(=結婚してる)仲であることが仄めかされる。
Can't we stop hurting each other
傷つけあうのを止められないの?
Gotta stop hurting each other
互いを傷つけあい
Making each other cry
泣かしあい
Breaking each other's heart
心をボロボロに壊しながら
Tearing each other apart
お互いを引き裂くのを 終わりにしなくちゃ
単語は
- stop ~ing「~するのを止める」
- gotta「~しなければいけない」
- tear apart「引き裂く」
である。
下線部の「Gotta stop ~ing」が以下、傍線部の「ing」のすべてにかかってると考えて和訳した。
和訳した感想
ということで今回は、カーペンターズ(Carpenters)の
- ハーティング・イーチ・アザー(Hurting Each Other)
の歌詞を和訳しました。
あまり派手な曲ではありませんが、サビ部分を聞いたことがある人も多いと思います。
牧歌的な曲調なので、平和な愛の歌と思ってる人も多いかもしれませんが、実はこういう歌詞だったんですね…
この二人の関係は、修復することができるのでしょうか
人間関係において傷つけあうほどに仲が深まる、というのは幻想だと私は考えているので、どれだけ愛し合っていたとしてもこの状況は辛いな…とぼんやり考えてしまいました。