今回の記事では、Maroon 5(マルーン5)の
- Misery(ミゼリー)
の歌詞を和訳したいと思います。
タイトルの意味は
- 惨め
です。
彼女との関係が自分にとって良くないものだ、と解っていながらズブズブと依存していて離れられない受け身な男の苦悩を描いています。
これはMVがめちゃくちゃ面白いです、これぞSMプレイって感じ。
Maroon 5(マルーン5)って?
Maroon 5(マルーン5)は、1994年から4人組バンド「カーラズ・フラワーズ」(Kara's Flowers)として活動を開始。
5人編成になった2001年から「マルーン5」(Maroon5)と改名した。
2002年(日本では2003年)1stアルバム『ソングス・アバウト・ジェーン』(Songs About Jane)がロング・セラーとなり『第47回グラミー賞』最優秀新人賞を受賞。
ちなみにバンド名の由来はトップ・シークレットで、メンバーは決して口外しないという。
現在は5人ではなく、7人体制で活動中。
Misery(ミゼリー)という曲
Misery(ミゼリー)は、2010年にリリースされた3rdアルバム「Hands All Over」に収録されてる楽曲の1つである。
この曲はリードシングルとして先行リリースされた。
Misery(ミゼリー)の歌詞
Oh yeah
Oh yeah
So scared of breaking it
That you won't let it bend
And I wrote two hundred letters
I will never send
Sometimes these cuts are so much
Deeper then they seem
You'd rather cover up
I'd rather let them bleed
So let me be
And I'll set you freeI am in misery
There ain't nobody
Who can comfort me
Why won't you answer me?
The silence is slowly killing me
Girl you really got me bad
You really got me bad
I'm gonna get you back
Gonna get you backYour salty skin and how
It mixes in with mine
The way it feels to be
Completely intertwined
It's not that I didn't care
It's that I didn't know
It's not what I didn't feel,
It's what I didn't show
So let me be
And I'll set you freeI am in misery
There ain't nobody
Who can comfort me
Why won't you answer me?
Your silence is slowly killing me
Girl you really got me bad
You really got me bad
I'm gonna get you back
Gonna get you backYou say your faith is shaken
You may be mistaken
You keep me wide awake and
Waiting for the sun
I'm desperate and confused
So far away from you
I'm getting there
Don't care where I have to runWhy do you do what you do to me, yeah
Why won't you answer me, answer me, yeah
Why do you do what you do to me, yeah
Why won't you answer me, answer me, yeahI am in misery
There ain't nobody
Who can comfort me
Why won't you answer me?
Your silence is slowly killing me
Girl you really got me bad
You really got me bad
I'm gonna get you back
Gonna get you backGirl you really got me bad
You really got me bad
I'm gonna get you back
Gonna get you back(Girl you really got me bad)
(You really got me bad)
(I'm gonna get you back)
(Gonna get you back)
Misery(ミゼリー)の歌詞和訳
駄目になるのに怯えて
君は自分の考えを曲げようともしない
200通もの手紙を書いたけど
絶対に送れそうにない
時に切り傷は
見た目よりもずっと深いもので
君はむしろ隠したがるけど
僕はそこから血を流したままでいたいんだ
だから好きにさせてよ
君のことも自由にするから
*
僕は惨めだ
慰められる人なんてどこにもいない
どうして答えようとしてくれないの?
その沈黙が少しずつ僕を殺してくんだ ああ
*
なぁ 君は僕をダメにしたんだ
本当に最悪で
今 僕は君を取り戻そうとしてる
取り戻そうとしてるんだ
*
君の汗ばんだ肌が 僕の肌と混ざり合う様は
完璧に絡み合うって感じがして
気にしてなかったんじゃない
気づいてなかっただけさ
感じてなかったわけでもなく
ただそう見せてなかっただけ
だから好きにさせて
君のことも自由にするから
*
サビ繰り返し
*
信じられなくなってきたって言うけど
多分 誤解してるよ
君のことで眼が冴えて 朝日が昇るのを待ってるくらいだ
絶望し 混乱して だから君から距離を置くよ
段々とその気になってきた
気にしないでくれ どこに逃げたかなんて
*
どうして僕にそんなことをするんだ?
どうして答えようとしてくれないんだ?
どうして僕にそんなことをするんだ?
どうして答えようとしてくれないんだ?
*
サビ繰り返し
和訳チェックポイント(単語の意味・文法など)
以下、和訳のチェックポイントをまとめておく。
まず
So scared of breaking it
駄目になるのに怯えて
That you won't let it bend
君は自分の考えを曲げようともしない
And I wrote two hundred letters
200通もの手紙を書いたけど
I will never send
絶対に送れそうにない
単語は
- so~that「とても~なので…」
- bend「曲げる」
である。
「So scared of breaking it」の主語に関しては、海外の歌詞解釈サイトを漁ってみたが後文と同じく「You(君)」であると判断した。
※「so~that」の部分は歌詞によっては「so~but」になっているものもある。が、最も主流となってる歌詞がこちらであったことから今回は「that」と考えて和訳に努めてみた。
二人のパワーバランスとして、彼女(主)彼(受け身)である状態が崩れて関係が上手くなるのを恐れており、決して考えを譲ろうとしない彼女の様子と解釈した。
そんな彼女に対して、自分の意見を伝えるために手紙を書く。
だが、彼女の反応が怖くて結局、それを送ることができない。
Sometimes these cuts are so much
時に切り傷は
Deeper then they seem
見た目よりもずっと深いもので
You'd rather cover up
君はむしろ隠したがるけど
I'd rather let them bleed
僕はそこから血を流したままでいたいんだ
So let me be
だから好きにさせてよ
And I'll set you free
君のことも自由にするから
単語は
- rather「むしろ~」
- bleed「血を流す」
- set free「解放する」
である。
身体的な切り傷(というよりは心に負うような抽象的な意での「傷」と解釈したが)は、傍目から見るよりもずっと深くて、本人にとっては痛むものだったりする。
それを彼女は隠す(=自分の本心を見せず、弱みをさらさない)
一方で、僕は血を流したままにする(=すべてを相手に曝け出し、弱みを隠さない)というスタンスの違いが浮き彫りとなっている。
二人の相容れなさを実感し、お互いもう好きにやろう、と徒労が漏らしてるようでもある。
I am in misery
僕は惨めだ
There ain't nobody
Who can comfort me
慰められる人なんてどこにもいない
Why won't you answer me?
どうして答えようとしてくれないの?
The silence is slowly killing me
その沈黙が少しずつ僕を殺してくんだ ああ
単語は
- misery「惨め」
- comfort「慰める」
である。
単純に、彼女に苦しめられてる自分の心を「慰めてくれる」人が誰もいない、と読めるが「comfort」には
- (身体を)楽にする
という意もある。
MVの男女の様子から見ても、結局は自分を苦しめる彼女に対して快楽を覚えており相手に依存してる(=彼女以上の人はいないんだ)心理とも読める。
結局は無視されても、彼女の答えが気になって仕方ない(=惚れてる)
Girl you really got me bad
なぁ 君は僕をダメにしたんだ
You really got me bad
本当に最悪で
I'm gonna get you back
今 僕は君を取り戻そうとしてる
Gonna get you back
取り戻そうとしてるんだ
苦しんで離れようとしても、自分が駄目になってしまったと自覚しても。
結局は彼女に囚われてる、この自分の状態こそ「惨め(misery)」というサビといえる。
Your salty skin and how
君の汗ばんだ肌が
It mixes in with mine
僕の肌と混ざり合う様は
The way it feels to be
Completely intertwined
完璧に絡み合うって感じがして
単語は
- mix in「混ざり合う」
- it feels「~という感じを与える」
- intertwined「絡み合った」
である。
彼女のと身体的な結びつき、相性の良さのようなものを仄めかす。
It's not that I didn't care
気にしてなかったんじゃない
It's that I didn't know
気づいてなかっただけさ
It's not what I didn't feel,
感じてなかったわけでもなく
It's what I didn't show
ただそう見せてなかっただけ
身体の愛称が良いことも含めて、気楽な恋愛関係において気づいていなかった。
(1番の歌詞からも、彼女は自分を曝け出すことを良しとしないタイプだともわかる)
鈍感なフリをしてきたけど、自分の敏感な部分を君に見せてないだけという意で解釈した(=無理をしていて辛いんだ、とも読める)
だから
So let me be
だから好きにさせてよ
And I'll set you free
君のことも自由にするから
と続いていくが、結局サビに戻り、彼女から離れられないということ。
You say your faith is shaken
信じられなくなってきたって言うけど
You may be mistaken
多分 誤解してるよ
You keep me wide awake and
君のことで眼が冴えて
Waiting for the sun
朝日が昇るのを待ってるくらいだ
単語は
- faith「信用」
- be shaken「グラつく」
- mistake「誤解、思い違い」
- wide awake「すっかり目覚めた」
である。
グラグラと別れようか悩んで決められない自分の様子に対して「(あなたの愛が)信頼できなくなってきた」と彼女は言っている。
「you say」以下の「your faith」は間接話法と考えて「君の(僕に対する)信用」と解釈した。
そんな彼女に対して「You may be mistaken(君は誤解してるよ)」というのが彼の言い分。
何故なら、彼女と自分の付き合いに悩み「wide awake」夜も眠れないほどなんだ(=君に囚われてる)からという流れ。
I'm desperate and confused
絶望し 混乱して
So far away from you
だから君から距離を置くよ
I'm getting there
段々とその気になってきた
Don't care where I have to run
気にしないでくれ どこに逃げたかなんて
単語は
- desperate「自暴自棄の、絶望的な」
- confused「混乱してる」
- I'm getting there「だんだんと(その状態に)なる」
である。
余りにこの状況が辛くて、やっぱり距離をとろうと決心する。
だが、この後にまたサビに戻ることから結局、彼はこの「惨めな」状態から抜け出せない(=ループし続ける)という構成。
訳してみた感想
ということで今回は、マルーン5の
- Misery(ミゼリー)
を訳してみました。
これは、MVは結構笑えるというかツボでした
何だかんだで彼にとってはこの関係が心地よくもあり、抜け出せないのだと思います。
マルーン5は、ファースト・アルバムの名曲「This Love」も含めて、こういう女性が出てくるエロティックな曲が多いんですよね
アダム・レヴィーンの好きな女性のタイプなのかな、と誰もが思うでしょうね
こんな曲もおすすめ
「Misery」が好きな方には、同じくMaroon5の
がおすすめです。
彼女の浮気現場に踏み込んで、相手の男を銃殺してしまうというトンデモ内容になっています。
同アルバムに収録されている
の惨めな感じも、気に入るものがあるかもしれません。
「Misery」とは逆に、サディスティックな男性が女性をストーキングしてるMVが印象的な
という曲もあります。
男は肉屋で働いていて、生肉を抱きしめながら彼女を求めているという割と変態チックな内容です。