今回は、James Blunt(ジェームス・ブラント)の曲
- You’re Beautiful(ユア・ビューティフル)
の歌詞を和訳します。
曲名の意味は「君は美しい」で、印象的なサビを知ってる方も多いと思います。
が、実は一目ぼれした女性に恋い焦がれている男性の曲と知ってる人は少ないかもしれません。
MVの内容などから自死を想起してしまい、今まで訳した曲の中で1番ゾッとする内容でした。
James Blunt(ジェームス・ブラント)って?
James Blunt(ジェームス・ブラント)は、イングランド出身の歌手。
1974年2月22日生まれ。
本名はジェイムズ・ヒリアー・ブラウント(James Hillier Blount)で、本名と掛け合わせた “Blunt” という歌手名は
- 「なまくら」
- 「不愛想」
という意味をもつ。
2005年にシングルカットした『ユア・ビューティフル』が世界中で大ヒットした。
You’re Beautiful(ユア・ビューティフル)という曲について
「You’re Beautiful」は、2005年にジェームス・ブラントが発表した楽曲。
11ヶ国で1位にランクイン。
日本ではトヨタ・ヴィッツ(2代目前期)のCM曲にも使用されていた。
一時期はどこにでも流れている、と(正直ウンザリする)くらい巷で耳にした曲。
ちなみに曲が流行りすぎたことに関して、ジェームス・ブラント本人も少々ウンザリしたらしい。
You’re Beautiful(ユア・ビューティフル)の歌詞
My life is brilliant
My life is brilliant
My love is pure
I saw an angel
Of that I’m sure
She smiled at me on the subway
She was with another man
But I won’t lose no sleep on that
‘Cause I’ve got a planYou’re beautiful
You’re beautiful
You’re beautiful, it’s true
I saw your face in a crowded place
And I don’t know what to do
‘Cause I’ll never be with youYes, she caught my eye
As we walked on by
She could see from my face that I was
Flyin’ high
And I don’t think that I’ll see her again
But we shared a moment that will last till the endYou’re beautiful
You’re beautiful
You’re beautiful, it’s true
I saw your face in a crowded place
And I don’t know what to do
‘Cause I’ll never be with youLa-la-la-la
La-la-la-la
La-la-la-la, laYou’re beautiful
You’re beautiful
You’re beautiful, it’s true
There must be an angel with a smile on her face
When she thought up that I should be with you
But it’s time to face the truth
I will never be with you
You’re Beautiful(ユア・ビューティフル)の歌詞和訳
ボクの人生は輝いてる
ボクの人生は 光り輝いてる
ボクの愛は純粋無垢なんだ
天使を見たんだよ
そう確信してるんだ
彼女は地下鉄で ボクに微笑んだんだ
他の男と一緒だった
だけど 寝れないことはないさ
だってボクには考えがあるからね
*
君は美しい
君は美しいよ
君は美しいね 本当だよ
君の顔を見た 人混みの中で
どうしたらいいのかわからない
だってこの先もずっと 君に会えないから
*
そう 彼女に目を奪われたんだ
すれ違った時に
ボクの表情で、彼女気づいただろうな
ボクがすっかり有頂天だって
思ってないよ
彼女にまた 会えるだなんて
だけど ボクたちは共有したよね
死ぬまで消えることのない あの瞬間を
*
(サビ繰り返し)
*
君は美しい
君は美しいよ
君は美しいね 本当だよ
笑顔の君は、天使に違いないんだ
ボクが君にふさわしいって思ってくれてた…
現実に向き合う時がきた
キミには もう二度と会えない
和訳チェックポイント(単語の意味・文法など)
以下、和訳のチェックポイントをまとめておく。
まず、文法的に気になる部分をおさえると
Of that I’m sure
そう確信してるんだ
の部分は
- Of that I’m sure=I’m sure of that
と考えた。
But I won’t lose no sleep on that
だけど 寝れないことはないさ
の部分は
- lose no sleep「眠れないほど心配する」
この2点に関してはこちらに英語の質問もあったので、参考にするとわかりやすい。
他には
Yes, she caught my eye
そう 彼女に目を奪われたんだ
As we walked on by
すれ違った時に
She could see from my face that I was
ボクの表情で、彼女気づいただろうな
Flyin’ high
ボクがすっかり有頂天だって
単語は
- catch one’s eye「(人)の目に留まる」
で「目を奪われる」ということ。
また「could see」の内容が「that」以下になっている。
地下鉄で彼女を見かけて、人混みの中ですれ違い、目を奪われた。
多分、自分の表情で心奪われた、と気づいただろうな…あっちゃ~という感じだろうか。
And I don’t think that I’ll see her again
思ってないよ 彼女にまた 会えるだなんて
But we shared a moment that will last till the end
だけど ボクたちは共有したよね
死ぬまで消えることのない あの瞬間を
この
- a moment that will last till the end
に関しては訳が別れそうだが
- last「続く(残る)」
- the end 「死」
と解釈した。
※これはMVで「天使」のような彼女に会うために死を選んだ男(?)が真冬の海に飛び込む内容になっているため。
ラストは
There must be an angel with a smile on her face
笑顔の君は、天使に違いないんだ
When she thought up that I should be with you
ボクが君にふさわしいって思ってくれてた…
But it’s time to face the truth
現実に向き合う時がきた
I will never be with you
キミには もう二度と会えない
「There must be an angel with a smile on her face」は直訳すると日本語に適しないので「笑顔の君は、天使に違いないよ」と意訳。
気になったのは
- When she thought up that I should be with you
の「think up(思いつく)」が過去形であること。
さらに「When」が使われている点から、仮定法で解釈するのは何かおかしい…と悩み、ネイティブに質問すると
ここでの「She」は前文の「angel」を指してるのでは?
とのアドバイスで、非常にすっきりした。
ここでいう「天使」は、彼が彼女の笑顔に一目ぼれしたときに既に舞い降りたもの。
この「天使」が出現したとき「僕は君といるべきなんだ」と促しのような肯定を既に与えていたので、文章も過去形になる。
また「天使」が天から使いであることを考えると
- 天国への案内人(彼女は「天使」だから死ねば一緒になれる)といったニュアンス
が含まれているのかもしれない。
- it’s time to~「~する時が来た」
現実と向かい合った時、もう二度と会えない。
という結びから「天使」に恋い焦がれるように死を選んだが、命が失われる直前に目が覚めて二度と「人間」の彼女に会えないと悟ったという流れだろうか…?
和訳した感想|You’re Beautiful(ユア・ビューティフル)の解釈
ということで今回は「You’re Beautiful」を和訳しました。
和訳した感想を率直に述べると
超怖い
何この曲…
と絶句してしまいました。
そもそもこの曲、地下鉄で見ただけの美女に片思いしてる男のラブソングだったんですね。
というか、もはや片思いって呼んでいいのか…
「ボクの愛はピュア」っていうか…
ピュアっつーか…
いや~ないわ~…
女としてこれはない、マジで。
ちなみに洋楽に疎くてもこの曲のサビを知ってる人は、かなり多いと思います。
実際、私もその一人で
- ユアビュティフォ~♪
という部分ばかり知っていたました。
あまりによく聞くので「うざい」という検索ワードが候補に挙がってくるのもご愛嬌。
てっきり
- 恋人に捧げるラブソング
だと思いこんでいて「リア充爆発しろ」くらいのノリで、イライラしてた人も多いと思います。
訳してみて仰天しましたね。
地下鉄で見かけただけの女、他に何1つ知らない喋ったこともない女に
君はかわいいよ…
もう最高 もはや天使だよ…
他の男といたけど
超かわいいね…
めちゃ美人でガン見したよ…
絶対、僕の視線に気づいたよね
だって僕、明らかに挙動不審だったから…
君と共有した
あの一瞬は死ぬまで続くんだ…
君はかわいいよ…
って歌ってるんですよ。
もう
怖すぎ、やばい、怖い、なにこれ、怖い、何この人
しかも、MVも合わせて聞くと超やばい
ユアビュティフォ~ユアビュティフォ~♪って歌いながら、裸になって雪の中で遺品整理しだして、最後崖から海に飛び降りるっていう…
え、死ぬの?
だから
She was with another man
他の男と一緒だった
But I won’t lose no sleep on that
だけど 寝れないことはないさ
‘Cause I’ve got a plan
だってボクには考えがあるからね
って言ってたの?
他の男から奪い取る気はないの?
もう二度と見かける可能性ゼロだから、無理ゲーみたいな?
君は天使だから僕を迎えに来てくれるよね
それが君のプランなの?
超怖い
まだ「若きウェルテルの悩み」の主人公の方が健全ですね。
人妻への片思いだけど、お互い知り合いだし、ちゃんと恋愛してる。
男の人なら、もしかすると気持ちがわかったりするのでしょうか?
女性目線だと
- 皆の知らない君の美しさ知ってるよ?
みたいなパターンの方が、絶対に嬉しいんですよね。
例えば、ブルーノ・マーズの「Treasure」とかワン・ダイレクションの「What Makes You Beautiful」とか、その辺かなり女性のツボをおさえて作られてると感じます。
他人を崇めすぎるのも貶しすぎるのも、同じくらい危険だなと私は感じます。
散々、だらだら感想を書いてしまいましたが、サビのメロディはやはり美しく印象的な1曲ですよね。
意味が分かると、聞き方もかなり変わって面白いかもしれません。