今回は、Sia(シーア)の
- Alive(アライヴ)
を和訳します。
この曲は元々、Adel(アデル)の3rdアルバム『25』に楽曲提供するために制作されたものになります。
Sia(シーア)自身もインタビューで
It’s about Adele’s life, so I now sing a song from Adele’s perspective.
これはアデルの人生についての曲だから、アデルの視点から歌ってるの。
と語っています。
アデルは実父と疎遠で、父親との不仲がよく知られていますね。
この曲を制作したSia(シーア)自身もまた、恋人の事故死やアルコール依存症を乗り越えた過去をもつなど、ギリギリの状態を生き抜いてきた人です。
「(alive)生きている」というシンプルなサビのメッセージソングですが、聞く人の心を打つ深さがあります。
日本で撮影された二つのMVにも注目の一曲です。
Sia(シーア)とは?
Sia(シーア)は、1975年生まれのオーストラリアの歌手・ソングライターである。
1990年代中期、アシッドジャズバンド・クリスプのボーカルとして活動し、1997年にバンド解散した。
2011年人気DJデヴィッド・ゲッタとのコラボ曲『タイタニウム』が大ヒット。
2012年、ニーヨと共作した『Let Me Love You (Until You Learn to Love Yourself)」が全英シングルチャートで1位を獲得。
2014年、6枚目のアルバム『1000 フォームズ・オブ・フィアー』を発表。
『シャンデリア』が世界的ヒットとなり、グラミー賞において最優秀レコード賞を含む4部門にノミネートされた。
Alive(アライヴ)という曲について
Alive(アライヴ)は、2016に発売されたSia(シーア)の7番目のアルバム「This Is Acting」に収録されている。
2015年に、リードシングルとして発売された。
日本版のMVでは、土屋太鳳がダンスを務めている。
この曲はホンダ「オデッセイ」のCMソングとしても使用された。
日本版ではないMVはこちら。
出演しているのは当時9歳の空手家の高野万優(たかのまひろ)、撮影も日本で行われた。
Alive(アライヴ)の歌詞
I was born in a thunderstorm
I grew up overnight
I played alone
I played on my own
I survivedHey
I wanted everything I never had
Like the love that comes with light
I wore envy and I hated that
But I survivedI had a one-way ticket to a place where all the demons go
Where the wind don't change
And nothing in the ground can ever grow
No hope, just lies
And you're taught to cry into your pillow
But I survivedI'm still breathing, I'm still breathing
I'm still breathing, I'm still breathing
I'm alive
I'm alive
I'm alive
I'm aliveI found solace in the strangest place
Way in the back of my mind
I saw my life in a stranger's face
And it was mineI had a one-way ticket to a place where all the demons go
Where the wind don't change
And nothing in the ground can ever grow
No hope, just lies
And you're taught to cry into your pillow
But I survivedI'm still breathing, I'm still breathing
I'm still breathing, I'm still breathing
I'm alive
I'm alive
I'm alive
I'm aliveYou took it all, but I'm still breathing
You took it all, but I'm still breathing
You took it all, but I'm still breathing
You took it all, but I'm still breathing
You took it all, but I'm still breathing
You took it all, but I'm still breathing
You took it all, but I'm still breathing
You took it all, but I'm still breathingI have made every single mistake
That you could ever possibly make
I took and I took and I took what you gave
But you never noticed that I was in pain
I knew what I wanted; I went in and got it
Did all the things that you said that I wouldn't
I told you that I would never be forgotten
And all in spite of youAnd I'm still breathing, I'm still breathing
I'm still breathing, I'm still breathing
I'm alive (You took it all, but I'm still breathing)
(You took it all, but I'm still breathing)
I'm alive (You took it all, but I'm still breathing)
(You took it all, but I'm still breathing)
I'm alive (You took it all, but I'm still breathing)
(You took it all, but I'm still breathing)
I'm aliveI'm alive
I'm alive
I'm alive
I'm alive
Alive(アライヴ)の和訳
雷雨の中で産まれて
一夜で成長し
独りで遊んだ
誰にも頼らずに遊んで
生き抜いてきた
そう
手に入れてないもの全部がほしかった
光と共にやってくる愛のようなものが
嫉妬をまとい それを嫌った
でも 私は生き抜いた
*
片道切符をもっていた
目的地は すべての悪魔が行きつく場所
そこでは風向きも変わらず
不毛の大地が広がっている
希望はなく 嘘だけがあって
枕を濡らすことだけを教えられる
でも 私は生き抜いた
*
まだ息をしている まだ息をしている
まだ息をしている まだ息をしている
生きている
生きている
生きている
生きている
*
慰めを見つけたの 何よりも風変わりな場所で
それは心の奥底にあった
他人の顔に 自分の人生を見ていたけど
結局それは 私の顔だった
*
サビ繰り返し
*
あなたはすべてを奪ったけど 私はまだ息をしている
*
ありとあらゆる間違いを犯してきた
あなただってしてしまいそうな間違い
受け取って 受け取って 受け取った あなたが与えてくれたもの
でも絶対に気づかなかった 私が傷ついてることに
欲しいものはわかってた だから踏み込んで手に入れた
言われたことは全部した したくなかったことも
伝えたよね 私は絶対に忘れ去られない
あなたにさえも
*
だから まだ息をしている 息をしている
まだ息をしている まだ息をしている
生きている(あなたはすべてを奪ったけど 私はまだ息をしている)
(あなたはすべてを奪ったけど 私はまだ息をしている)
生きている(あなたはすべてを奪ったけど 私はまだ息をしている)
(あなたはすべてを奪ったけど 私はまだ息をしている)
生きている(あなたはすべてを奪ったけど 私はまだ息をしている)
(あなたはすべてを奪ったけど 私はまだ息をしている)
*
生きている
生きている
生きている
和訳のチェックポイント(単語・文法解説など)
以下、和訳のチェックポイントをまとめておく。
I was born in a thunderstorm
雷雨の中で産まれて
I grew up overnight
一夜で成長し
I played alone
独りで遊んだ
I played on my own
誰にも頼らずに遊んで
I survived
生き抜いてきた
単語は
- thunderstorm「雷雨」
- overnight「一晩」
- on my own「独りで」
「on my own」は「alone」よりも「自力で(自分の力で誰にも頼らない)」というニュアンスがある。
Hey
そう
I wanted everything I never had手に入れてないもの全部がほしかった
Like the love that comes with light
光と共にやってくる愛のようなものが
I wore envy and I hated that
嫉妬をまとい それを嫌った
But I survived
でも 私は生き抜いた
単語は
- like「~のような」
- envy「嫉妬、妬み」
「everything(I never had)」は「everything」の後ろに関係詞が省略されている。
「the love(that comes with light)」の「that」は関係詞。
I had a one-way ticket to a place where all the demons go
片道切符をもっていた
目的地は すべての悪魔が行きつく場所
Where the wind don't change
そこでは風向きも変わらず
And nothing in the ground can ever grow
不毛の大地が広がっている
No hope, just lies
希望はなく 嘘だけがあって
And you're taught to cry into your pillow
But I survived枕を濡らすことだけを教えられる
でも 私は生き抜いた
単語は
- one-way ticket「片道切符」
「a place where」や「Where the wind」の「where」は関係副詞で「どんな場所か」を具体的に表している。
サビは
I'm still breathing, I'm still breathing
まだ息をしている まだ息をしている
I'm alive
生きている
どんなにつらい状況でも、まだ生きている。
そこに希望を見出すとともに
You took it all, but I'm still breathing
あなたはすべてを奪ったけど 私はまだ息をしている
大切な相手との関係が破綻したことをほのめかしている。
I found solace in the strangest place
慰めを見つけたの 何よりも風変わりな場所で
Way in the back of my mind
それは心の奥底にあった
I saw my life in a stranger's face
他人の顔に 自分の人生を見ていたけど
And it was mine
結局それは 私の顔だった
単語は
- solace「慰め」
- strange「奇妙な」
- Way in the back of「~の後ろに」
「I saw my life in a stranger's face」は自分の顔を隠して、活動していたSia(シーア)の状況を彷彿させるものがある。
ボブヘアーのウィッグをつけた少女や女性の姿を自分の顔(アイコン)としていたが、結局はそれが自分の顔になっていたという深読みもできるかもしれない。
I have made every single mistake
ありとあらゆる間違いを犯してきた
That you could ever possibly make
あなただってしてしまいそうな間違い
I took and I took and I took what you gave
受け取って 受け取って 受け取った あなたが与えてくれたもの
But you never noticed that I was in pain
でも絶対に気づかなかった 私が傷ついてることに
単語は
- every single「ありとあらゆる」
- possibly「あるいは、かもしれない」
- notice「気づく」
「That you could」の「that」は関係詞。
「what you gave」の「what」は名詞節を導く関係詞である。
I knew what I wanted; I went in and got it
欲しいものはわかってた だから踏み込んで手に入れた
Did all the things that you said that I wouldn't
言われたことは全部した したくなかったことも
I told you that I would never be forgotten
伝えたよね 私は絶対に忘れ去られない
And all in spite of you
あなたにさえも
単語は
- go in「中に入る」
- wouldn't「~したくなかった」
- all(強調)
- in spite of「~さえも」
「Did all the things」の「did」は「した」という動詞(主語は「I」)
まとめ
ということで今回は、Sia(シーア)の
- Alive(アライヴ)
を和訳しました。
Sia(シーア)は『シャンデリア』で歌っているように、アルコール依存症に苦しんだ過去をもちます。
実父との不仲で知られるAdel(アデル)の人生を元に書いた曲と述べていますが、やはりSia(シーア)本人が抱えてきた生きる上での葛藤や苦しみがよく反映されている曲なのではないでしょうか。
色々なものに囚われて、絶望で目の前が見えなくなってしまうこともありますが。
深く呼吸をして、息を吸って。
ああ、生きているんだな、と繰り返し念じることで気持ちが落ち着き救われる瞬間というのは誰しもあるのかもしれません。