今回は、カーペンターズ(Carpenters)の
- Sing(シング)
の歌詞を和訳したいと思います。
これは出だしのメロディーを聞いた瞬間に、誰もが「知ってる」と感じる洋楽の一つではないでしょうか。
子ども向けの曲というイメージが強くて、歌詞についてあまり考えたことはありませんでしたが、ちょっぴり深いです。
歌詞の内容がわかると、より好きになる曲だと感じました。
カーペンターズ(Carpenters)とは?
カーペンターズ(Carpenters)とは、アメリカ出身の兄妹ポップ・デュオである。
兄のリチャード・カーペンターが楽器を担当し、ボーカルを妹のカレン・カーペンターが務めた。
ロック全盛の1970年代に大きな成功を収め、アルバム・シングルの総売上枚数は1億枚を上回るといわれている。
1983年のカレンの死により活動を終えた。
(彼女の死因が拒食症に起因する心停止だったことから、摂食障害の危険性が広く認知されるようになったともいわれえれている)
代表曲として「遥かなる影」「イエスタデイ・ワンス・モア」「青春の輝き」など。
Sing(シング)という曲について
Sing(シング)は、テレビ番組『セサミストリート』の挿入歌として発表されていた楽曲。
作詞作曲はジョー・ラポソである。
1973年にカーペンターズがカバーとしてシングルを発表した。
1974年日本ツアーでは、地元の合唱団と一緒に日本語で歌われている。
Sing(シング)の歌詞
Sing, sing a song
Sing out loud
Sing out strong
Sing of good things not bad
Sing of happy not sadSing, sing a song
Make it simple to last your whole life long
Don't worry that it's not good enough for anyone else to hear
Just sing, sing a songSing, sing a song
Let the world sing along
Sing of love there could be
Sing for you and for meSing, sing a song
Make it simple to last your whole life long
Don't worry that it's not good enough for anyone else to hear
Just sing, sing a song
(Just sing, sing a song)
Just sing, sing a song
Sing(シング)の歌詞和訳
歌いましょう 歌を歌いましょう
大きな声で
力強く
素敵なことを歌いましょう イヤなことはぬきにして
悲しみじゃなく 幸福を歌いましょう
*
歌いましょう 歌を歌いましょう
シンプルな歌にするのよ
生涯ずっと歌っていられるように
心配しないで 誰かに聞かせるには
上手な歌じゃない、なんて
ただ歌うだけ
歌を歌いましょう
*
歌を歌おうよ
世界中 みんなで歌うんだ
愛の歌だって きっとある
歌おうよ 君のため 僕のために
*
歌いましょう 歌を歌いましょう
シンプルな歌にするのよ
生涯ずっと歌っていられるように
心配しないで 誰かに聞かせるには
イマイチな歌だ、なんて
ただ歌うだけ
歌いましょう
和訳のチェックポイント(単語・文法の解説)
以下、和訳のチェックポイントをまとめておく。
まず
Sing, sing a song
歌いましょう 歌を歌いましょう
Sing out loud
大きな声で
Sing out strong
力強く
Sing of good things not bad
素敵なことを歌いましょう イヤなことはぬきにして
Sing of happy not sad
悲しみじゃなく 幸福を歌いましょう
単語は
- sing「歌う」
- loud「大声で」
- sing of「~を歌にする」
である。
「sing」は、カレン・カーペンターズの歌声を想定して出来るだけ優しい表現(歌いましょう)で和訳した。
Sing, sing a song
歌いましょう 歌を歌いましょう
Make it simple to last your whole life long
シンプルな歌にするのよ
生涯ずっと歌っていられるように
単語は
- make OC「OをCにする」
- last「(ある期間)間に合う、もつ」
- whole life long「一生ずっと」
である。
「Make it simple」の「it」は前文の「a song」を指す。
できるだけ歌をシンプルにして、歌おう(=歌を自分の人生の喜び・幸福のメタファーと考えるなら、複雑に物事を考えすぎなくていいのよ、という励ましの意)ということ。
続く「to last your whole life long」の「last」は「~が(ある期間)もつ」という意で捉えた。
つまり、複雑に歌を歌う(=物事を悲観的に捉えたり、難しく悩む)と、苦しくて歌は絶えてしまう。
だから、歌は楽しいことや幸せなことだけを考えてシンプルに。
そうすれば尽きることなく「your whole life long(一生ずっと:期間)」歌い続けられるよ、という流れ。
Don't worry that it's not good enough for anyone else to hear
心配しないで 誰かに聞かせるには
イマイチな歌だ、なんて
Just sing, sing a song
ただ歌うだけ
歌を歌いましょう
単語は
- not good enough「いまいち」
である。
ここでの「it」は形式主語ではなく「sing」を指している。
つまり自分の歌う歌があまり上手ではない(=人に自慢できるような立派なものではない)としても全然問題ないということ。
人生もこれと同じく、他人にどう思われるかは関係ない。
ただ幸せに楽しく歌う(=生きる)それだけでいいんだ、という意。
Sing, sing a song
歌を歌おうよ
Let the world sing along
世界中 みんなで歌うんだ
Sing of love there could be
どこかにある愛を歌おう
Sing for you and for me
歌おうよ 君のため 僕のために
単語は
- sing along「皆で歌を歌う」
「Sing of love there could be」は「love(名詞)」の後ろに関係代名詞の省略があり「there could be」で修飾していると考える。
このパートはカレン・カーペンターズではなく子供たちの合唱が主となるので、和訳も「歌おうよ」に変えてみた。
和訳した感想
ということで今回は、カーペンターズ(Carpenters)の
- Sing(シング)
の歌詞を和訳しました。
何気なく和訳してみましたが、考えてみるとなかなか深い内容になっていて曲の好感度があがりました。
すごく幸せな気持ちになる曲ですね。
人間ってどうしても、ネガティブなことばかりに気持ちが傾いてしまいがちです。
でもせっかく生まれてきたのですから、楽しいことや幸せなことをふんふんと愛でるように歌いながら、最後まで歳をとって死んでいきたいものです。
これからも多くの子どもたちに耳にしてほしいと素直に感じる一曲でした。
昔はカーペンターズの曲を聞くと「なんだか古臭い」なんて思っていましたが、大人になってから聞くと心にしみるものがありますね。